NAIST(松本研)での生活

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NAIST(松本研)での生活について、まとめてみました。
2011年に入学した場合の、あくまで1つのケースですので、その辺りは勘案していただければと思います。

Ⅰ期
 

イタリック部分については松本研の活動


アルゴリズム概論(柴田先生、神林先生): 非情報系出身者向けの授業。整列、探索、グラフなど、基本的なアルゴリズムについて学ぶ。アルゴリズムということで、きっちりとした説明かと思いきや、意外とざっくりした説明が多かったw。おそらく進度の都合上、授業で大雑把なイメージをつかんで、細かいところは自分で確認する、ということなのだと思う。

人工知能基礎論(新保先生): グラフ探索、命題論理。 説明はもちろん、スライドがとても丁寧でわかりやすい。「先生やる気がない」という声を聞いたが、そういう人は何も分かっていないと思う。

情報理論(楫先生): その名のとおり。情報の符号化から暗号など。後半にかけて難しくなってくるが、終わってみて始めて面白さがわかるような気がする。先生も良い人。

科学技術論(オムニバス): 毎回講演形式で語って頂くオムニバス方式。当然、面白い先生、興味深い内容もあれば、そうでないものもある。評価は出席が100%。

計算機システム概論(嶋田先生、門林先生): 非情報系出身者向けの授業。前職時に、応用情報技術者の資格を取っていたので、全体的に復習に近かった。

基礎数学1(神保先生): 文系出身者向け授業。ちなみに履修者は5人くらいしかいなかった。先生は超がつくほど良い人。理系の大学生が1年かけて学ぶことを2ヶ月に凝縮しているらしく、進度はハードだが、先生が楽しそうに説明するのを聞いていると、その面白さを自分も理解したい、という気になってくる。



Ⅱ期

イタリック部分については松本研の活動

人工知能論(浮田先生): 探索、プランニング、機械学習、パターン認識と、内容盛りだくさんだが先生側も学生側も消化不良な感じなのが残念だった。レポートや課題量が多いが、こちらも消化不良な感じ。出したは良いが、課題の答えはいずこに。

音情報処理論1(鹿野先生、猿渡先生、川波先生): 信号処理、符号化、音声合成、音声認識について。興味が近いこともあって面白かった。毎回課題が出るが、ヒントがあるので大丈夫。テストは難しく分量が多いと脅されていたが、準備すればこちらも大丈夫。

機械学習(池田先生、竹之内先生、渡邉先生): 難易度MAX。理系出身者も大苦戦、いわんや文系出身者をや。微積はもちろん、確率・統計の知識が必須。テストはないが、毎回授業の最後に課題がある。課題が出来れば優確定だが、できなくても救済問題が(たまに)出たりするので、そこで挽回すれば単位を賜ることができる(らしい)。→ 絶対ダメだろうと思っていたけど、毎回頑張って出席していたら「良」が取れました。

計算理論2(井上先生): 分散アルゴリズムと並列アルゴリズムについて。先生は一生懸命。学生も一生懸命。しかしこの歯がゆさはなんだろう。英語での授業だったが、日本語でやって欲しかった。内容は結構面白いと思う。試験も全体的に親切設計。

情報科学概論(オムニバス): 非情報系出身者向け授業。情報科学研究科の先生数人がオムニバス形式で授業。他の研究室の先生が好きなトピックについて自由に話すのを聞けるいい機会。


Ⅲ期
イタリック部分については松本研の活動

知的システム構築論(中村先生、戸田先生):中村研の先生方が中心になったオムニバス形式の授業。自分は途中から研究のほうが忙しくなってしまったので最後までは出られませんでした。

システム工学Ⅱ(平田先生):最適化の話。先生の説明が丁寧でわかりやすい。自分は単位が不要だったので気楽に参加していた。

計算言語学(松本先生、柏岡先生):松本先生によるparsingの話と、柏岡先生による機械翻訳入門の話。松本先生の授業が受けられるのはこの授業だけ!!

数理科学概論Ⅰ(笠原先生):確率論の話。なんと?測度論から始まって、かなり突っ込んだ話が続くが先生の説明がとても丁寧なので、文系の自分でも大丈夫だった(単位が不要だったせいもあるかもしれないが)。

計算神経科学(オムニバス):こちらも脳科学に関するオムニバス授業。試験は基本的な用語や内容に関して説明するというもので、そこまで恐れなくても大丈夫。
  

Ⅳ期〜
Ⅳ期以降は(単位がしっかりと取れている場合は)授業もなく、勉強会と研究会、そして自分の研究に集中することになります。就職する人は就職活動が本格的に始まります。



松本研で楽しい(研究)生活を送るためのtips

色々tipsはあると思いますが、自分が特に大事かなと思った点だけ述べたいと思います。

1.  基礎は早く身に付ける
 研究に必要な基礎知識(自然言語処理では、数学、英語、プログラミングの3本柱?)は早く身につけるに越したことはありません。松本研では自然言語処理基礎勉強会、離散数学勉強会があるので、バックグラウンドがなくても(努力次第で)十分挽回可能です。(かく言う自分もまだまだ基礎が足りていないと感じる場面が多々あるのですが…汗)

2. わからないところはすぐに聞く
 これはとても重要です。また、単にわからないというのではなく「何のために今の作業をしているのか(ゴール)」や「どこまではわかっていて、どこからがわからないのか」をはっきりさせた上で質問したほうが、聞く方も聞かれる方もスムーズに話が進むと思います。もちろん自力で解決したいという(良い意味での)プライドや、初歩的なことを質問するのは恥ずかしいという思いもあると思います。ですので、自分の場合は「この問題は◯◯分(あるいは◯時間)調べてもわからなかったら人に聞きに行く」と決めるようにしています。
余談ですが、研究に直接関係ない悩み(人生相談等々)でも、松本先生を始め(人生経験豊かな)メンバーが親切に相談に乗ってくれます。

3. 2週間に1回は(自分から)進捗報告をする
 これは授業が大方終わる夏休み以降で良いと思いますが、ぜひ2週間に1回(あるいはそれ以上)のペースで進捗報告できると良いでしょう。プロジェクト実習などの機会をぜひ活用してください。進捗報告のポイントは「ゴールの(再)確認、進捗、次回までのToDo」の3つです。よく陥りがちな例としては「芳しい結果が出ていないので進捗はありません」というパターンがあるのですが、それも十分報告に値する進捗(なぜ芳しくなかったのかが議論できる)なので、恥ずかしがらずに報告しましょう。そして、(言い方は悪いですが)相手を巻き込んでしまいましょう。こまめに進捗報告をすることで、研究の方向転換も柔軟にできる(無駄な作業が減る)と思います。また、コミュニケーションのスキル(自分の意見を論理的に述べたり、相手の話を傾聴する)もグッとあがると思いますし、自分がどれだけの時間でどれくらいのことができるか、を把握することができるようになります。これは作業時間の見積もりをする上で非常に大切です。

4. メンターを見つける
 あの先生、先輩、同期、後輩の「こんなところがすごいな〜」と思ったら、ぜひ真似してみましょう(あるいは、どうやっているのか聞いてみるのも良いです。)。英語、数学、プログラミング、価値観、お金の使い方、生き方、等々、自分がこうありたいと思える人をたくさん見つける(そして積極的に話を聞いてみる)と良いと思います。



@overlastさんによる「大学3年生の僕に伝えたいことをつらつらと」にさらに充実したtipsがありました。折にふれて読み返してみると良いと思います。